貯水槽とは
貯水槽とは、受水槽、高置水槽、貯湯槽などの総称を指し、建物内で使用する水を貯留する設備です。
マンションやショッピングモールでこの様な設備を見たことはありませんか?
一般的に建物の地上や地下に設置されているものを「受水槽」、屋上に設置されているものを「高置水槽」、
地上や地下に設置されている一定の温度のお湯を貯めておくタンクを「貯湯槽」と言います。
マンションなど、一定規模以上の建物においては、必ず消防法で定められた消防設備が必要で、
屋上に消防用水槽が設置されているケースがほとんどです。
これを「消火用補給水槽」と言います。
下の写真も建物の最上部、屋上等に設置されるものです。
「空調用膨張水槽」です。
温水暖房配管で管内の水が温暖上昇すると体積が膨張するため、膨張管を通して増加した量を給水する水槽を指します。
また、マンションや商業施設以外の場所で、この様な設備をご覧になったことはありませんか?
実はこの設備も貯水槽の一つです。
これは「防火水槽」と呼ばれるもので、一般的に消火栓、河川、ため池等から水の確保ができない場所で、万が一火災が発生した際、消火に用いるための水を貯めておく設備です。
貯水槽の役割
では、貯水槽にはどのような役割があるのでしょうか。
一般の住宅の場合、水道局が引いた配水管に各家庭の給水管を直結させ、給水栓へと水を運びます。
しかし、マンションやショッピングモールなど、一度に大量の水を必要とする設備の場合、この様な直結方式では水の供給が間に合いません。
ここで必要とされるのが貯水槽です。
一度貯水槽に水を貯め、ここから必要な場所に水を送ります。
この水は飲料水としての利用だけでなく、工業用や防災用としての機能も果たします。
貯水槽と受水槽の違い
貯水槽と受水槽の違い
「貯水槽」と「受水槽」を混同してしまいそうですが、その意味合いは異なります。
受水槽とは貯水槽の一種で、水道の配水管から水を引き込んだ、水道水を2階~地下に貯水する設備を指します。
つまり、受水槽とは貯水槽の種類の1つ、ということです。
前述したように、貯水する場所、設備は様々なため、「貯水槽」だけでは設置場所、設備の種類が分かりませんが、
「受水槽」、「高置水槽」という名称であれば、どのような水をどこにどんな設備で保管されているかが分かります。
貯水槽(飲料用)のメリット、デメリット
貯水槽のメリットは、マンションに水を貯め込むことができる、ということです。
直結給水方式の場合、マンション内に水を貯め込むことができないため、災害や断水が発生した時に水を使用することができなくなります。
地震大国である日本では、今後も大きな震災が起こると言われています。
電気、ガス、水道などのライフラインが断たれると、正常な生活を送ることができなくなります。
直結給水方式を採用している場合、水道管の損傷等の影響を直接受けますが、
貯水槽を利用していればその水を利用することが可能なため、直結給水方式と比較するとその点がメリットと言えます。
また、多量の水を使用する建物は直結給水方式を採用できない場合があります。
これは、給水本管の水量、水圧が低下する関係上、付近の建物に影響が出る可能性があるのが理由です。
逆に、貯水槽のデメリットは、定期的な清掃を含めたメンテナンス費用が発生することです。
貯水槽の清掃
水道法では貯水槽の有効容量の合計が10㎥を超える給水設備を「簡易専用水道」と定義しており、
「簡易専用水道」の設置者には法律上、年に1回以上の貯水槽清掃・水質検査等の管理が義務付けられています。
ちなみに、”名古屋市では「給排水設備の構造と維持管理に関する基準及び指導要綱」及び
「建築物給水設備衛生指導要綱」に基づき、貯水槽の構造及び維持管理について指導を行っています。”
-引用 名古屋市 貯水槽の衛生管理-
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000010983.html
まとめ
貯水槽はその用途によって様々な種類があります。当社は貯水槽のトップレベルの経験と技術でご提案させて頂きます。
貯水槽のお困り事がありましたらぜひ「リタンク」へご相談ください。