私たちは貯水槽を扱っています。 その貯水槽で皆さまにお届けしているのは安全な水です。 今回は水の安全性について触れてみたいと思います。 2022年4月1日に水質基準の改正がありました。 日本の水質基準項目と基準値は51項目にも及び、その安全性はかなり厳格な内容となっています。 蛇口から出てきた水道水をそのまま飲めるのは、世界196か国中、9か国しかありません。

-水道水が安全においしく飲める国-

  • 日本
  • 南アフリカ共和国
  • アイスランド
  • アイルランド
  • ノルウェー
  • フィンランド
  • ドイツ
  • オーストリア
  • スロベニア
  • スウェーデン(ストックホルム)
  • オーストラリア(キャンベラ)

水質基準項目と基準値(51項目)

水道水は、水道法第4条の規定に基づき、「水質基準に関する省令」で規定する水質基 準に適合することが必要です。

(令和 2 年 4 月 1 日施行)

 

項目 基準 項目 基準
一般細菌 1ml の検水で形成され る集落数が 100 以下 総トリハロメタ ン 0.1mg/L 以下
大腸菌 検出されないこと トリクロロ酢酸 0.03mg/L 以下
カドミウム及びその化合物 カドミウムの量に関し て、0.003mg/L 以下 ブロモジクロロ メタン 0.03mg/L 以下
水銀及びその化合物 水銀の量に関して、 0.0005mg/L 以下 ブロモホルム 0.09mg/L 以下
セレン及びその化合物 セレンの量に関して、 0.01mg/L 以下 ホルムアルデヒ ド 0.08mg/L 以下
鉛及びその化合物 鉛の量に関して、 0.01mg/L 以下 亜鉛及びその化 合物 亜鉛の量に関して、 1.0mg/L 以下
ヒ素及びその化合物 ヒ素の量に関して、 0.01mg/L 以下 アルミニウム及 びその化合物 アルミニウムの量に関し て、0.2mg/L 以下
六価クロム化合 物 六価クロムの量に関し て、0.02mg/L 以下 鉄及びその化合 物 鉄の量に関して、0.3mg/L 以下
亜硝酸態窒素 0.04mg/L 以下 銅及びその化合 物 銅の量に関して、1.0mg/L 以下
シアン化物イオ ン及び塩化シアン シアンの量に関して、 0.01mg/L 以下 ナトリウム及び その化合物 ナトリウムの量に関し て、200mg/L 以下
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 10mg/L 以下 マンガン及びそ の化合物 マンガンの量に関して、 0.05mg/L 以下
フッ素及びその化合物 フッ素の量に関して、 0.8mg/L 以下 塩化物イオン 200mg/L 以下
ホウ素及びその化合物 ホウ素の量に関して、 1.0mg/L 以下 カルシウム、マグ ネシウム等(硬度) 300mg/L 以下
四塩化炭素 0.05mg/L 以下 蒸発残留物 500mg/L 以下
1,4-ジオキサン 0.002mg/L 以下 陰イオン界面活 性剤 0.2mg/L 以下
シス-1,2-ジク ロロエチレン及 び トランス-1,2-ジ クロロエチレン 0.04mg/L 以下 ジェオスミン 0.00001mg/L 以下
ジクロロメタン 0.02mg/L 以下 2-メチルイソボ ルネオール 0.00001mg/L 以下
テトラクロロエチレン 0.01mg/L 以下 非イオン界面活 性剤 0.02mg/L 以下
トリクロロエチ レン 0.01mg/L 以下 フェノール類 フェノールの量に換算し て、0.005mg/L 以下
ベンゼン 0.01mg/L 以下 有機物(全有機炭 素(TOC)の量) 3mg/L 以下
塩素酸 0.6mg/L 以下 pH 値 5.8 以上 8.6 以下
クロロ酢酸 0.02mg/L 以下 異常でないこと
クロロホルム 0.06mg/L 以下 臭気 異常でないこと
ジクロロ酢酸 0.03mg/L 以下 色度 5 度以下
ジブロモクロロ メタン 0.1mg/L 以下 濁度 2 度以下
臭素酸 0.01mg/L 以下

水質管理目標設定項目と目標値(27項目)

水道水中での検出の可能性があるなど、水質管理上留意すべき項目です。
(令和2年4月1日適用)

項目 目標値 項目 目標値
アンチモン及びその化合物 アンチモンの量に関して、0.02mg/L 以下 マンガン及びその化合物 マンガンの量に関して、0.01mg/L以下
ウラン及びその化合物 ウランの量に関して、0.002mg/L以下(暫定) 遊離炭酸 20mg/L以下
ニッケル 及びその化合物 ニッケルの量に 関して、0.02mg/L以下 1,1,1-トリクロロエ タン 0.3mg/L 以下
1,2- ジクロロエタン 0.004mg/L 以下 メチル-t-ブチルエー テル 0.02mg/L 以下
トルエン 0.4mg/L 以下 有機物等(過マンガン 酸カリウム消費量) 3mg/L 以下
フタル酸 ジ (2- エチルヘキシル) 0.08mg/L 以下 臭気強度(TON) 3以下
亜塩素酸 0.6mg/L 以下 蒸発残留物 30mg/L 以上 200mg/L 以下
二酸化塩素 0.6mg/L 以下 濁度 1度以下
ジクロロアセトニトリル 0.01mg/L 以 下 (暫定) pH 値 7.5 程度
抱水クロ ラール 0.02mg/L 以 下 (暫定) 腐食性(ランゲリア指 数) -1程度以上とし、極力0に近づ ける
農薬類(注) 検出値と目標値 の比の和として、1以下 従属栄養細菌 1ml の検水で形成される集落数 が 2,000 以下(暫定)
残留塩素 1mg/L 以下 1,1-ジクロロエチレ ン 0.1mg/L 以下
カルシウ ム、マグネ シウム等 (硬度) 10mg/L 以 上 100mg/L 以下 アルミニウム及びそ の化合物 アルミニウムの量に関して、 0.1mg/L 以下
ペルフルオロオクタン スルホン酸(PFOS)及び ペルフルオロオクタン 酸(PFOA) ペルフルオロオクタンスルホン酸 (PFOS)及びペルフルオロオクタ ン酸( PFOA )の量の和として 0.00005mg/L 以下(暫定)

注:農薬類(水質管理目標設定項目 15)の対象農薬リスト

(令和 4 年 4 月 1 日適用)

 

項目 目標値 (mg/L) 項目 目標値 (mg/L)
1,3—ジクロロプロペン(D
—D) 注1)
0.05 チオジカルブ 0.08
2,2—DPA(ダラポン) 0.08 チオファネートメチル 0.3
2,4—D(2,4—PA) 0.02 チオベンカルブ 0.02
EPN 注2) 0.004 テフリルトリオン 0.002
MCPA 0.005 テルブカルブ(MBPM C) 0.02
アシュラム 0.9 アシュラム 0.9 トリクロピル 0.006
アセフェート 0.006 トリクロルホン(DE P) 0.005
アトラジン 0.01 トリシクラゾール 0.1
アニロホス 0.003 トリフルラリン 0.06
アミトラズ 0.006 ナプロパミド 0.03
イソキサチオン 注2) 0.005 ピペロホス 0.0009
イソフェンホス 注2) 0.001 ピラクロニル 0.01
イソプロカルブ(MIPC) 0.01 ピラゾキシフェン 0.004
イソプロチオラン(IPT) 0.3 ピラゾリネート(ピラゾ レート) 0.02
イプフェンカルバゾン 0.002 ピリダフェンチオン 0.002
イプロベンホス(IBP) 0.09 ピリブチカルブ 0.02
イミノクタジン 0.006 ピロキロン 0.05
インダノファン 0.009 フィプロニル 0.0005
エスプロカルブ 0.03 フェニトロチオン(ME P) 注2) 0.01
エトフェンプロックス 0.08 フェノブカルブ(BPM C) 0.03
エンドスルファン(ベンゾエ ピン) 注3) 0.01 フェリムゾン 0.05
オキサジクロメホン 0.02 フェンチオン(MPP) 注10) 0.006
オキシン銅(有機銅) 0.03 フェントエート(PA P) 0.007
オリサストロビン 注4) 0.1 フェントラザミド 0.01
カズサホス 0.0006 フサライド 0.1
カフェンストロール 0.008 ブタクロール 0.03
カルタップ 注5) 0.08 ブタミホス 注2) 0.02
カルバリル(NAC) 0.02 ブプロフェジン 0.02
カルボフラン 0.0003 フルアジナム 0.03
キノクラミン(ACN) 0.005 プレチラクロール 0.05
キャプタン 0.3 プロシミドン 0.09
クミルロン 0.03 プロチオホス 注2) 0.007
グリホサート 注6) 2 プロピコナゾール 0.05
グルホシネート 0.02 プロピザミド 0.05
クロメプロップ 0.02 プロベナゾール 0.03
クロルニトロフェン(CNP) 注7) 0.0001 ブロモブチド 0.1
クロルピリホス 注2) 0.003 ベノミル 注 11) 0.02
クロロタロニル(TPN) 0.05 ペンシクロン 0.1
シアナジン 0.001 ベンゾビシクロン 0.09
シアノホス(CYAP) 0.003 ベンゾフェナップ 0.005
ジウロン(DCMU) 0.02 ベンタゾン 0.2
ジクロベニル(DBN) 0.03 ペンディメタリン 0.3
ジクロルボス(DDVP) 0.008 ベンフラカルブ 0.02
ジクワット 0.01 ベンフルラリン(ベスロ ジン) 0.01
ジスルホトン(エチルチオメ トン) 0.004 ベンフレセート 0.07
ジチオカルバメート系農薬 注8) 0.005 (二硫化炭素と して) ホスチアゼート 0.005
ジチオピル 0.009 マラチオン(マラソン) 注2) 0.7
シハロホップブチル 0.006 メコプロップ(MCP P) 0.05
シマジン(CAT) 0.003 メソミル 0.03
ジメタメトリン 0.02 メタラキシル 0.2
ジメトエート 0.05 メチダチオン(DMT P) 注2) 0.004
シメトリン 0.03 メトミノストロビン 0.04
ダイアジノン 注2) 0.003 メトリブジン 0.03
ダイムロン 0.8 メフェナセット 0.02
ダゾメット、メタム(カーバ ム) 及びメチルイソチオシアネー ト 注9) 0.01(メチルイ ソチオ シアネートとし て) メプロニル 0.1
チアジニル 0.1 モリネート 0.005
チウラム 0.02

表は厚生労働省、水質基準項目と基準値(51 項目)より転載
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/kijunchi.html
※注釈は引用元を参照ください。

 

まとめ

いかがでしょうか?
私たちが毎日口にする”水”は、ここまで厳格な管理があって、その安全性を維持しています。

また、参考までのご紹介になりますが、コンビニなどで売られているペットボトルの水は
厚生労働省が食品衛生法で管理しています。
同じ”水”なのに水道水とペットボトルで管理する法律が違うのは少し意外な気がしませんか?

水道水は 51 の水質基準項目がありましたが、ペットボトルの水は 39 の水質基準項目があります。
その中で共通する項目は 7 つあり、カドミウム、鉛、ヒ素、フッ素、ホウ酸、亜鉛、マンガンです。
カドミウム以外、水道水としての水と食品としての水で検査項目は異なっています。
同じ水でも世界によってその安全性は全く異なります。

日本は国土が狭いため、水道インフラが他国と比べて整えやすかったのは事実です。
蛇口をひねると安全な水が出てくるのは当たり前のようですが、大変ありがたいことです。

私たちリタンクは安全に管理された水を貯水槽を通じて皆さまへお届けしています。
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